ディープラーニングによる地震予測の試み
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2025.04.18長野県北部震度5弱の解析
2025.04.18長野県北部震度5弱 発震の前兆を確認し、
現在のモデルの前兆判断の正当性を検証する。
●検証内容:
・解析対象期間 2025.03.02 0:00 〜2025.05.07 23:59
上記期間の連続波形データをモデルにて判定させ、北陸地域の強震前兆の適合度を計算した。
各観測点の1時間ごとの(2週間以内、1週間以内、2日以内)適合度を算出・・・・(a)
つぎに、全観測点分の(a)を集計 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(b)
(b)の1週間の累積値を算出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(c)
(c)の日次推移を、2025.03.08 〜2025.05.07の期間トレースし、
強震発生前から、強震発生後の強震前兆の適合度の推移を確認、
前兆の検知ができているかを検証した。
●結果
強震前兆の適合度の推移は以下のグラフの通り。
[グラフ]
(2週間以内前兆=黄色、1週間以内前兆=赤、2日以内前兆=紫)すべての算出値において、
強震発生の1か月前ぐらいから上昇がみられる。
また、強震発生後は、各値は一様に低下している。
概ね、強震の予兆について何らかの反応がみられると判断できる。
2週間以内、1週間以内、2日以内の区別については、明瞭に時間区分に応じた反応には
なっていない。
唯一、2日以内(紫色)の値が、1か月前時点での上昇からしばらくすると
一度軽く下がっていくものの再び3日前あたりで上昇しているあたりは、
期間別の前兆補足の想定に近い動きと見える。
●考察
実際の地震活動の動きを合わせて確認してみると、
適合度の数値が上がり始めた3/20に、能登地方で小型の地震発震があった。
上記の能登地方の小地震の前日までは概ね反応に動きがなかったことと、
この地震の前後から、反応が上がり始めていることを考えると
この地震を境目に地下で大型地震に向けた変化・活動が始まったと見える。
予想期間別の適合度が実際の発震前期間に応じて反応しないのは課題ではあるが、
それなりに強震の前兆を捉えている可能性が高く、
強震に備えて対処準備期間をある程度確保できるぐらいの前兆キャッチは
できたかと思える。
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